アジアの女

10月14日 マチネ 新国立劇場小劇場

竹内麻希子:富田靖子 竹内晃郎:近藤芳正
一之瀬:岩松了 村田:菅原永二 鳥居:峯村リエ

作・演出:長塚圭史

先行で前楽をとったのに、追加公演が決まって前前楽。
このキャストと圭史作品、見ない理由はありません。

近未来の東京。
大震災が起き、人々は混乱の中暮らしている。
立ち入り禁止エリアになっている自宅でひっそり暮らす兄妹。
妹は精神を病んでいたが、落ち着きを取り戻してきている。
兄は元編集者だが、今はアル中。

そこへ、かつての兄の担当作家一之瀬がやってきて…。

兄妹に絡んでくるのが何かと世話を焼く警官の村田。
妹を利用しようとする、ボランティアのリーダーの鳥居。


とにかく!男性陣がよかった。
岩松さん役者として大爆発ですよ。時効警察のあの人と同人物に
見えない。見るたび進化する菅原さんはスゲエ。

峯村さんの「いい人っぽいけど実は違う」顔の変わりようもすごい。

最後は「あっ、やられた」と思った。
見たあとぼーっとしたけど、「うわぁ…」という不快感はなし。
ラストシーンからカテコ、出演者出てきません。

ラスト近く、タイトルへのちょっと無理のある台詞、
ちょっと昔の思想に近い、どこが悪い悪くないの話はもう少し
煮詰めたほうがいいんじゃないかと思ったけど、人物像を
上演時間できっちり見せてくるところはやっぱりすごいなぁと。


終演後、「今回、血が出なかったねー!」と話している人たちが。
そういえばなかったけど、いつからグロ作家に…。